平成13年6月議会

 

◯池上典子議員 ただいま一括上程されました議案第3号 平成13年度大阪府枚方市一般会計補正予算(第2号)、議案第13号 都市公園を設置すべき区域の決定について及び議案第14号 防災公園街区整備事業における直接施行の同意についての3件について、フロンティア枚方を代表して、反対の討論を行います。

 提案されております火葬場の建設については、人生の最期を尊厳を持ってお送りする施設として必要なものであり、現状は、そのためには余りにも劣悪な設備であり、新・改築は、早急に取りかからなくてはならないものと理解しております。

 しかしながら、提案によりますと、およそ40億円の火葬場建設費は当然のこととしても、その周辺整備のため、外大跡地をほぼ全域買い取り、総額150数億円の費用をかけ、必ずしもこの場所に必要としない防災公園を建設しようとするもので、到底賛同できるものではありません。

 提示されました財政計画では、現在、年々下降を続けている市税収入を、平成16年からは上昇に転じ、平成23年には、平成15年より63億円多い650億円と右肩上がりの収入を見込み、これによって、第2清掃工場建設費と合わせ約450億円の市債を償還することは可能と見積もっておりますが、到底納得のいく計画ではありません。

 さらに、この間、2回提示されました財政計画は、なぜかそのたびに数字が違うという信用度の低いものでした。これでは、建設費用の捻出は可能とするための数字合わせではないかと疑われます。

 また、防災公園の直接施行を依頼する都市基盤整備公団は、昨今、政府により見直しが進められている特殊法人であり、その負債は16兆円にも上るという、廃止も含めて事業の見直しを図ると発表されている組織です。枚方市は、起債枠や国庫補助金が確保されている防災公園街区整備事業の導入を図ることにより財政負担の軽減を図れるとしておりますが、この事業は、政府によるバブル崩壊後の不良土地を市町村に買い取らせ、土地価格を下支えすることによる景気浮揚施策であるとともに、住宅建設事業からの撤退を余儀なくされた都市基盤整備公団の生き残り施策であって、このような施策に乗ることは、枚方市民の税金をむだに使うばかりか、将来に大きなツケを残すことにしかなりません。

 市長が都市基盤整備公団と結ぶ協定、覚書の具体的な内容も示さぬまま、直接施行の同意を議会に求めることは、白紙委任状を要求するのと等しく、納得できません。土地買い取り額の決定、公園建設費用の額、契約不履行の場合の責任の所在等、重要事項を明確にした上で同意を求めるべきです。

 公園設置の区域決定は、当然ながら都市計画審議会に諮問し、その意見を十分聞いた上で議会として判断するのがルールであり、総合計画への書き込みも後回しにして公園設置を決定するのは、審議会委員をないがしろにした行為です。

 市が外大より直接買い取る本部棟は、約26億円と見積もられていますが、更地とするため、本来解体して引き渡されなければならない建築物をこのような巨額の費用で買い取ることにも納得がいきません。

 以上の観点から、都市公園を設置すべき区域の決定及び防災公園街区整備事業を都市基盤整備公団が直接施行することに同意する議案に反対し、これに関連する平成13年度一般会計補正予算(第2号)にも反対いたします。

 

このページのトップに戻る

トップに戻る


お気軽にご意見・ご要望をお聞かせください。